2010年08月23日

飲食店は儲からない・・・?

昨日は3年ぶりくらいに、会社員時代の同期の友人と会ってきました。

彼女とは配属部署は違っていたものの入社当時からウマが合い、
仕事で一緒になることはありませんでしたが
いわゆる「アフターファイブ(死語か!?)」は毎日のようにツルみ
福岡天神界隈で遊びまわっておりました。

さて、そんな我々の「遊び」とは主に「酒飲み」^^;
一緒にツルんでいた数人で皆お揃いのビーチクルーザー(自転車)に乗り
あちこち気に入ったお店を徘徊しておりました。
(色違いの自転車4人衆、、、今思うと変な集団だ)

で、昨日はそんなわたし達の遊び場だった場所、関係者の現在を、
最近福岡に帰省したばっかりだという彼女に聴きました。

まぁ遊んでた当事からもう10年以上経っているのですから
そりゃぁ様変わりしていて当然なわけですが
その頃かわいがってもらってたお店のオーナー、会社社長の行く末が、
まさにドラマのような展開だったのには唖然としました。

当事顔見知りの仲間内では最も出世頭で、飛ぶ鳥を落とす勢いだった方が
店舗が次々に閉店、そして倒産、自己破産、最終的には家族も失う、という
大変な境遇に置かれていたり、

15年前、惜しまれつつ夜の飲食業界から去っていったと思われた方が
つい最近またお店を出していたり、
(で、そこのお店で↑の人がアルバイトしてたり)

そうかと思えば、10年、20年、変わりなくお店を続けているオーナーもいて。
いや、変わりなく見えても、同じことを続けている裏側では
数多くの壁を乗り越え、改善や工夫を重ねているのでしょうがね。

それにしても、飲食という業種はたまりません。
何がたまらないかと言われても簡潔に答えられないのですが、
とりあえずひと言で言えば「おもしろい!」です。

わたしは学生時代、鬼のようにバイト三昧の日々でした。

ステーキ屋→レストラン→バー→着物展示会→料亭(複数)→ミニクラブ

と、時と共に賃金の高いところに移っていったのですが(笑)
着物展示会のバイト以外は、すべて飲食に関わる接客の仕事でした。
(就職したのはアパレル会社でしたが)
それほど、飲食業界が居心地良かったのでしょう。
まぁバイトの最後の方は夜の世界でしたが^^;(その世界もすごく勉強になった)

それらのバイト先で現在も生き残り、営業を続けているのは老舗の料亭だけ。
それ以外のバイト先の本会社はほぼ全て倒産しています。

思えば料亭でのバイトで「おもてなし」「場づくり」の深さに感動した事が
後に自分で飲食店をやるきっかけになったのかも?と思います。
実際には忙しすぎて、その感動を生かすに至りませんでしたが(汗)

飲食店のおもしろさを挙げると色々あると思いますが
「分かりやすさ」というのもわたしにとっては大きな魅力です。
やっていることが返ってくる様がはっきりしています。

それから、
「飲食店は儲からない」ってのも、皮肉ではなく本当に魅力だと思える事です。
そりゃぁ儲かる方法はあるのでしょうが、それに走らず、
お客様にも、自分にも、そして生産者の方にも正直な営業をすると
ボロ儲けは無理だと思われます。
それでも続けたいと思えるおもしろさが飲食業にはあります。

わたしの好きなお店のオーナーの皆さんは
「自分らが何とか生活できる」程度しか儲けていませんが
コツコツ経営を継続され、しかも幸せいっぱいで営業されています。
「そんなに儲からなくても幸せ」って、スゴイことだなぁと思います。

その背景には「いのち」に直結する「たべもの」を扱うしごとである、
ということも関係しているのだと感じます。


このご時世、ただ美味しいだけ、安いだけ、店の人が魅力的なだけ、では
継続していくのは厳しい環境だと思います。
そんな中にあっても続けることが出来る、選ばれるお店って、
どんなお店なのでしょう。

飲食店は儲からない・・・?

沖縄のカフェも、もちろん(笑)儲かっていません。
しかし、ここで働く仲間たちは皆幸せそうな笑顔でいます。
が、あまりに儲かっていない現実は、どうにかしないと!と常々感じます。
そしてこのお店は秋から大きな転換期を迎えます。
大きな試練が来るかもしれませんが「継続」を目指すからには
相応の「覚悟」も必要になるでしょう。
「責任」を負うこと・・・これを回避するようでは
はたらくことの本当の「おもしろさ」は味わえないものです。
沖縄-熊本と離れていても、常に心にあった大切なお店ですが
わたしもこれを機にこれまでの関り方を見直し、
「覚悟」の後押しをしに行こうと思っています。

飲食店しか分からないので、飲食店のことばっかりになってしまいましたが
生活の糧ほどしか儲からずとも、それが幸せに思える素晴らしいシゴトは
いっぱい存在しているのでしょうね。
わたしもそんなステキなシゴトにめぐり合いたいものです。



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Posted by ハルミ。 at 12:00│Comments(8)つれづれ
この記事へのコメント
飲食業も厳しいのですね。
私も覚悟を決めて前に進みます
Posted by 忠吾忠吾 at 2010年08月23日 21:06
勉強になります。
今日、飲食店をしている友人がフラッときて近況を報告して帰りました。恵まれてるその子でもやっぱり必死で頑張っていて途中ボロボロ泣きながら話してました。でも安心しました。来月は開店100日祭なので、野菜をいっぱいもって遊びに行こうと思います。

そして次はうちのカンパーニュです。今回は素材の資本がしっかりしているので徹底的にこだわっていこうと思います。大変だけどやっぱり楽しいよね!
9月にはしっかり紹介できると思います。
Posted by yukio at 2010年08月24日 00:21
暑いですね。
いつも、ハルミさんの感性には新鮮な刺激を頂いています。

職業柄、飲食店さんの財務支援で中味を見せて頂くことも多いのですが、
この業界、コンスタントに業績を維持するのは至難の業ですね。
結構オーナーのファミリービジネスからスタートされてますのでいい意味
でも悪い意味でも飲食業界はワンマン経営だと感じています。
それも業界の持つ、怪しげな魅力なのですが。
ただ、独りよがりで真の顧客指向から外れた方をよく拝見します。
余りにもプロ意識がなさすぎると。
この業界で長続きしないのは、入口の垣根が低い所為もあります。
殆ど、ご自分のパーソナリティだけでなんとかなると思われている。
『儲からなくてもいい』といわれる方もおられますが、事業は利潤あっての
継続です。
いいサービスを提供したいなら適正な利益は欠かせませんね。
粗利益65%の世界です。
これをどう効果的に配分するかで生き残れるかどうかが決まるのでは
と常日頃思っています。
Posted by 風街ろまん風街ろまん at 2010年08月24日 09:53
「飲食店は儲からない」
本当にそうです!!
馬鹿正直にやればやるほど、儲からない。
心身ともに疲れてきて、しまいには「なんでこんなこと、一生懸命やってるんだろう」「もっと上手く楽にやる方法もあるだろうに・・」「もう止めよう」と気持ちが落ちていくことも。
でも「面白い」のも本当。
最近、近所の飲食店が次々に開店しては閉店していて、戦々恐々としながらもなんとか細々と続けています。
もっと経営の勉強もしなければ!
Posted by ちなーず・のり at 2010年08月24日 15:49
忠吾さんへ

飲食業、開店しては閉店していきますね。
そんな中で生き残って営業を続けているお店は
やはり大変な努力をされていると思います。
飲食業に限らず、どんな分野でもそうなのでしょうね。

様々な方面でお仕事を展開されている忠吾さん、
その秘訣をいつかお訊きしたいものです^^
Posted by naminomiハルミ at 2010年08月24日 16:04
yukioさんへ

yukioさん、わたしいつもアナタにふざけた事ばかり言ってますが
実はかなり憧れています(笑)
農業で会社を興し、それを基盤に現実的に出来得る挑戦を展開させるアナタは
わたしにとっては希望の光です!
今度会ったら間近でその光を拝ませてね。
カンパーニュ、ステキだね!移動販売してる知人が妬みそう(笑)
Posted by naminomiハルミ at 2010年08月24日 16:13
風街ろまんさんへ

コメントありがとうございます。
身に染みました。

>独りよがりで真の顧客指向から外れた方

わたしもお店を作ってるとき、まさにそうでした。
開業前に、お店のあった市場のおばさん、おばぁたちから洗礼を受け
「独りよがり」を続けられない状況に強制的に追い込まれ(笑)
結果いいスタートをきれたことには感謝してもし尽くせません。
その後もずっと、そのおばさんたちが毎日通ってくださるお客様です。

>入口の垣根が低い

これもホントに良くもあり悪くもありですね。
垣根が低かったからこそ、わたしのような何も持たない主婦が
始めることが出来たのでした。
正直、飲食店は開業だけなら誰でも出来る商売だと思います。
すぐに始められるけど、利益が出なければこれまたすぐに続けられなくなるというのも
厳しくもあり、おもしろくもあり、です。

いずれにしろ、わたしはお店をやっていたとはいえ
事業という視点で見ると、全く成り立っていなかったと思います。
その部分が、次への大きな大きな課題です。
Posted by naminomiハルミ at 2010年08月24日 16:28
のりちゃんへ

のりちゃんのお店のような、全国的に有名なお店でもやはり大変なのですね。
それでもそのシゴトで家族が暮らしていけているというのは
本当にすごいことだと思います。

飲食店にはボロ儲けはないし、どんなに頑張っても、お客さんが大入りでも、
売り上げの上限があるよね。
その中で良い売り上げをどうやって毎日キープしていくか、
その他に余力で出来ること・工夫できることで、利益をプラスにしていくしか
わたしには思いつきません、、、
でもそれらを精一杯やって、それで家族が食べていけて、健康で楽しく暮らせるなら、
飲食業が好きな者にとっては幸せな人生だとも思います。

のりちゃんのお店、わたしは大好きです。
ずっとそこにあり続けて欲しい!と最も思うお店の1つです^^
Posted by naminomiハルミ at 2010年08月24日 16:39
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